11.25
Wed
アフタヌーン1月号本日発売です。
今月の月に吠えらんねえは、諸事情のため久々にショート番外編となっております。
先月の続きを楽しみにしていてくださった方、申し訳ございません。
来月からは本編に戻ります!

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番外編は昨年の8月以来ですね(3巻収録)、今回は天気屋東西ー解任されてしまったので拉麺と小豆ちゃんの話です。
時系列としては21話と22話の間、蛍祭りの直後です。
番外編でしか描けない話なので自分としては描けてよかったです…が…
本編の続きを一ヶ月お待たせしてしまうことには重ね重ねお詫び申し上げます…

山頭火と放哉について少し。
以前俳句についてのところで書きましたが、
碧梧桐(新傾向俳句)ー荻原井泉水(自由律俳句)の流れがあり
井泉水の主宰する『層雲』に集ったのが尾崎放哉、種田山頭火です。
放哉の人生については荻原井泉水『放哉という男』(大法輪閣、1991)をおすすめします。
井泉水の文章はとても読みやすいと思います。
放哉は大正15年に小豆島で亡くなっていて、山頭火(年齢的には3才年上)が旅に出て放浪の句を作りはじめるのが同年。
お互い誌上で存在は知っていたものの直接会うことはありませんでした。
山頭火は放哉の墓参りに行き、
放哉の「せきをしてもひとり」(『大空』)に対して

鴉啼いてわたしも一人
 ーーーー放哉居士の作に和して

(種田山頭火『草木塔』)
と詠んでいます。

山頭火は俳句単品ももちろん良いですが、なんといっても日記がおすすめです。句帳も兼ねているので、こうして生まれてきたんだなあというのがわかるのと、そのぐるぐるリセットっぷりが…疲れてる時ぜひ読んでほしい…、これは別記事で紹介したいです。青空文庫で読めますよ。

ちなみに、イメージわかないかもしれませんが山頭火は戦争の句も詠んでいます。
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銃後

天われを殺さずして詩を作らしむ
われ生きて詩を作らむ
われみづからのまことなる詩を

ーーーーーーーーーーー以下、抜粋ーーーーーーーーーー

日ざかりの千人針の一針づつ

月のあかるさはどこを爆撃してゐることか

秋もいよいよふかうなる日の丸へんぽん

ふたたびは踏むまい土を踏みしめて征く

しぐれて雲のちぎれゆく支那をおもふ

勝たねばならない大地いつせいに芽吹かうとする

音は並んで日の丸はたたく

これが最後の日本の御飯を食べてゐる、汗

案山子もがつちり日の丸ふつてゐる

足は手は支那に残してふたたび日本に

ーーーーーーーーーーーーーーー種田山頭火『草木塔』
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事変俳句について
俳句は、ひつきよう、境地の詩であると思ふ、事象乃至景象が境地化せられなければ内容として生きないと思ふ。
戦争の現象だけでは、現象そのものは俳句の対象としてほんたうでない、浅薄である。
感動が内に籠つて感激となつて表現せられるところに俳句の本質がある。
事実の底の真実。――
現象の象徴的表現、――心象。
凝つて溢れるもの。――

ーーーーーーーーーーーーーー種田山頭火『其中日記』
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山頭火の句って拡散性が強くて時代感が、私はわからなくなるんですが(ネガティブな意味ではなくそれだけ浸透しやすいという意味で)、
確かに昭和初期を生きた人なんだなあとおかしな感慨に耽ったりします。

ちなみに、酒+旅といえば歌人では若山牧水。
山頭火は牧水&白秋より3才年上で、山頭火が早稲田大学を退学した年に牧水&白秋が入学しています。
以前少し触れましたが山頭火は牧水の歌のファンで、ちょくちょく言及しています
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秋が来ると、私はいつも牧水の酒の歌をおもひださずにはゐられない。
ーーーーーーーーーーーーーー種田山頭火『行乞記 仙崎』八月廿五日

秋晴、終日寝ころんで読む、牧水の紀行文集を読んでゐると一杯やりたくなる。
とても行乞なんか出来ない。
ーーーーーーーーーーーーーー種田山頭火『行乞記 大田から下関』九月五日

晩酌一本、上機嫌になつて、牧水の幾山河を読む、面白い面白い。
まいばん良い月で、睡れても睡れなくてもうれしい。
ーーーーーーーーーーーーーー種田山頭火『其中日記 十一』十月廿一日 
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こういう句も作っています。
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その石垣の草の青さも(牧水をおもふ)
ーーーーーーーーーーーーーー種田山頭火『旅日記』
  牧水に
・ずんぶり濡れてけふも旅ゆく(幾山河……)
ーーーーーーーーーーーーーー種田山頭火『道中記』
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これは牧水の
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幾山河越えさり行かば寂しさの終てなむ国ぞ今日も旅ゆく
ーーーーーーーーーーーーーー若山牧水『海の声』
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に寄せた句です。
11.10
Tue
11月8日、ヴィレッジヴァンガード川越ルミネ店さんでのサイン会無事終了致しました。
雨の中ご参加いただいた皆様、VV川越ルミネ店の皆様誠にありがとうございました!
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ひとつお詫びしなければならないことが…
最初の方の30人弱の方、うっかりしてサインの日付を11月7日と書いてしまいました…。
指摘されるまで全く気づかず…。大変失礼致しました!!

いらしてくださる方本当に温かくてとてもとても楽しい時間でした、
プレゼントやお手紙くださった方ありがとうございます、じっくりしっかり味わわせていただきます!
金沢と両方来てくださった方…23日に来店し整理券をもらってから金沢に向かったという方もいらして…うーっありがたい…

今回もキャラクターを描かせていただきましたが、今回は圧倒的朔くん(主人公!)。
あとチューヤくんが多かった気がします。ヘキゴトさんもお二人!天気屋も!あと金沢でもこちらでも意外と人気なのが釈先生です。
みなさん指定がコアだったりで面白かったです(川越限定ペーパーネタとか)。
そんな中、金沢では結構いらしたミヨシくん指定がまさかのゼロでミヨシくんーー!?となっていたら
お店の方がミヨシくんを指定してくださりミヨシくんーー!!となりました。

今回もタイムスケジュール通り最後までできてほっとしました、
はじめてのサイン会×2、とっても楽しかったです。
サイン会でなくとも…読者の方とまたお会いできる機会がありますことを祈っています!

8日についてはその他書きたいことがいろいろあるので(POPのこととか!)、また後日書こうと思います。

そして石川近代文学館さんの企画展は今月29日までやっていますよ〜!
迷ってる方はぜひぜひぜひ!ご覧になってください!

川越の前日は久しぶりに前橋に行ってきました。
前橋文学館さんの企画展「中原中也と萩原朔太郎」と、調べもの目的でしたが…
資料について色々と教えていただき心より感謝しています、企画展では三好&中原で来るかもしれなかったんだー
など知れて面白かったです。こちらの企画展も29日までです、ぜひぜひ!

バラ園のバラは終焉気味…そしてやはり誰もいなかった生家…
その姿に寂しくもほっとさせられる…
蔵の中に展示品があるんですが、巨大な蜂が入ってきて必死の攻防でした。
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市民の方とお話しした際(漫画の話とか一切なしで一旅行者として)、
その方のお爺さんが「朔太郎を見たことがある」「ふらふら歩いてて電柱にぶつかっていた」等話しておられたということ…
今の市民からの受け入れられ具合のリアルなことなどお聞きして…
そんな朔太郎さんが大好きです…。
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