10.25
Fri
本日25日、「月に吠えらんねえ」第2話掲載の『アフタヌーン』12月号が発売されます。
2話も70p超、新キャラたくさんです。
どうぞどうぞよろしくお願いします〜!

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ちなみに「月吠」一番最初の1話ネーム(漫画のラフ、絵コンテみたいなものです)は、1話と2話は二つで1話、120pぐらいのものでした。
それを分割修正したのが今の1、2話です。

初期稿にはこんなブチ切れ白さんもいたりしました。
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白秋は鷹揚おおらかな反面あちこちでよく論争したり喧嘩したり絶縁したりした人で…
ここでの喧嘩相手は民衆詩派です。修正の過程でこの場面はなくなりました。
現行の朔だったら止めずにプルプルしてそうです。
10.14
Mon
キャラの話
その3)白(ハク)

白に関しても、朔、犀と同じようにそのキャラ設定は詳しく説明できないんですが
そのモテモテイケメン(イケメンが描けないのが残念至極で…)状態については、物語上のこと以外にもう一つ明確な所以があります。
それは「桐の花」所収の小品「ふさぎの虫」です。
(勝手なイメージ)

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なんだかわからないけれど、昔、これを読んで「色男〜!」という強烈な印象を受けたのです。
いや、内容的には、この天才の俺様があんな女にうっかりはまってこんなことになってしまうなんてああもうむかつくぶつぶつぶつぶつ…という、
まあそのええとその…な内容なんですが
文章自体に鮮烈な色気があって。他の、有名な「桐の花とカステラ」とかには、華麗さは存分に感じるけれど色男感は感じないんですけれど…
「ふさぎの虫」はすっぴんっぽい雰囲気があるからでしょうか。白秋には珍しい一人称俺だから?
真夏、裸に汗、剃刀、鏡、鶏頭、女の手紙というアイテムの勝利なんでしょうか。
とにかく、受けた印象というのはもうそう思っちゃったんだからしょうがないと開き直るしかなく説明不能で、
「ふさぎの虫」から「色男〜!」感がどーんと来てしまったのだからしょうがないのです。
その印象によって、白さんはもてまくるようになってしまったのです。
勿論初期の官能美を極めた作風の上乗せとしてですし、人気が高かったことにもよりますし、これからもっと別の、そうなってる理由も出てくるんですが…

白秋ご本人は「桐の花」重版中に「ふさぎの虫」を「自ら快しとせぬから」削除して、生前はそのままどこにも収録しなかったようです。
本人が抹消してしまったものを第一印象にもってくるというのもひどい話ですが、いやまったく、申し訳ないです。
どうも私は拾遺詩篇(作者本人が詩集に収録しなかったもの)や草稿に惹かれるものが多くあります。
1話で出てくる朔太郎の詩も、多くが未発表詩篇です。

それで「ふさぎの虫」は「桐の花」単体だと、版によっては(四版以降?)収録されていません。
ほるぷ出版の復刻版は初版を元にしているので入っています。あとは『白秋全集 6』岩波書店 です。

白秋は知名度と本の読まれてなさの落差でいったら近代文学者でもかなり上位なんじゃないかと、勝手ながら、思っています。
「童謡のおじさん」というのが一般的なイメージだと思うんですが…
未読の方は機会があれば全部読んでみていただきたいです。なんというか、この詩集、この歌集じゃなくて膨大な作品群
その作風の変遷も含めて白秋という気がするのです。
同時代の評論などでは「軽い」とか「中身が無い」とか「古くさい」とか「技術だけ」とか散々な叩かれ方でなんだかこっちが落ち込んでしまうんですけれども…
(朔太郎は中身が無いんじゃない見えないだけだとかばってますが)
つまるところ「近代精神がない」というのが批判の主なところだと思われます。
しかし「近代精神がない」からこそ白秋は国民詩人たりえたし、永遠性を獲得しているとも思うわけで…。
思想ではなく感覚で満たされた白秋作品への理屈抜きの共感、それこそがポエジーなんじゃないかという気がします。

ところで、白さんのキャラ造形のもひとつの要素として、白秋作品から感じる「得体の知れないこわさ」というのがあるんですが
長くなってきたのでそれはまた後の機会に…。

あっ
白秋散文でいうと青空文庫にもある「フレップ・トリップ」が抜群に面白いのでぜひ!あの言葉の跳ね具合、陽光の明るさはただごとではないです。
珍しい、啄木の回想なんかもあったりします。
小説になると、与謝野晶子同様う…うん……ということになってしまうんですが、「よぼよぼ巡礼」好きです、自虐が炸裂していて。
10.12
Sat
キャラについて/朔と犀

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キャラについてです。
その1)朔

朔については…主人公だけに、なんでこんなキャラなのかを書くと
まるっとネタバレになってしまうので、説明が難しいです。
なので容姿について。
といっても、容姿も、この話をふと思いついた時に既にこの容姿で地べたを這いずり回っていたのでした。
私は話作りもキャラ作りも基本全て直感任せで、「月吠」も萩原朔太郎の話が描きたい!とか文学、詩の話が描きたい!という発想から考えたのではなく、別の話を考えている時にぽこんと浮かんできたという成り立ちです。
朔太郎全集を読んだのはもう10年以上前で…それが何故か突然に。直感でできた物語に、勉強して肉付けしていった感じです。

羽織紐が無いことと、裸足に男性用と女性用の中間ぐらいの細身の右近下駄が特徴でしょうか…
髪の色とか帯とかは…非常にわかりやすく「月」「青猫」感です。
う〜んと、え〜〜っと、
やっぱり先を読んで下さい(最後まで描かせてください)としか言えない、主人公のつらいところです。

その2)犀

こちらも何も説明できない犀。顔がないんだからひどいものです。
犀と白さんについては犀星/白秋それぞれからという他に、「朔太郎にとっての犀星/白秋」という要素が強いです。

「シャム兄弟のような」(by中野重治)間柄だった朔太郎と犀星ですが、
二人が何もかもわかりあえていたかというとそうではないんですよね。
犀星への手紙を元にした「室生犀星に與ふ」(『萩原朔太郎全集 第八巻』筑摩書房)が、朔太郎の犀星に対する気持ちが端的にわかるので未読の方は是非読んでみていただきたいです。

朔太郎が犀星、白秋の中期以降の作品をほとんど評価していないのに(いわば思想上芸術上の「敵」になってしまったのに)、
終生敬愛と尊敬の念を崩さなかった理由については、三好達治の「脱俗に徹した"息子”ー萩原朔太郎先生を懐ふー」(『三好達治全集 第五巻』筑摩書房)にちらっと書かれていることが、私にはすごくしっくりきました。『萩原朔太郎』には収録されていなくて、多分全集にしか収録されてないんじゃないかと思います、間違っていたらすみません。

普通の、友人として後輩としての慕い方とは違う、朔太郎独特の慕い方は、彼の詩作、また生の姿勢と共通していて
そこが興味深いなあと思うのでした。
10.12
Sat
簡略書きなぐりですがご容赦を。
1話未読の方にはなにがなにやらかも…(本編とは絵柄違います)
あと、ネタバレといえばネタバレなので、苦手な方は見ないようにお願いします!

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